寄生獣 第25話 波紋 [各話感想]
島田の死体を前にして今後の対策を考える、警察関係者たち。
結局、世間には島田の正体を公表しないようだ。
学校の周りにはテレビカメラを構えたマスコミ関係者がはりついている。
どうやら事件について嗅ぎまわっているようだ。
そんな中、新一は登校してくる。
前の方から村野の姿が。
もう大丈夫かとの問いに、「うん」と答える村野。
「ありがとう。泉くんがいなかったら私・・・」
別のことを考えようよと、なるべく事件のことは考えないようにと促す新一。
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今回の事件で、生徒・教師・警官合わせて17人の死者がでたらしい。
それから2週間たった今でも、この事件は謎のままだ。
マスコミの間では当初「覚せい剤中毒者」の仕業だと考えられていた。
だが、次第に本当に怪物の仕業なのではと言う論調にかわりつつある。
また犯人の少年の身元もはっきりしないのが謎を深めているようだ。
新一はなんで島田のことを隠そうとするのだろうかとミギーに問う。
人間以外の知的生命体がいて、それが人を食べることが判明した。それでどうすると逆に新一に問い返す。
大騒ぎになる。寄生生物を捕まえろとなると答える。
「だからどうやって捕まえる」とミギー。
考える新一。
そして「そうか・・今こそ俺たちが」と言う新一に、ミギーは間髪入れずに「断ると」発する。
「私は自分自身の味方であったヒトという一つの種の味方ではない」
そこをなんとかと頼む新一。
「人間に化けた寄生生物を見つけても、そいつはすぐ別人になることが出来るんだ。人間たちは捕まえることが出来ない」
「だから、俺たちがどこまでも追っていって・・・」と言い返す新一に「殺すのか?」と問うミギー。
「シンイチは私には人間的な感傷がない。だから仲間を殺すときも気分的にどうと言うことはない」
「だが私とシンイチが逆の立場だったらどうする?」
それを聞いた新一は思い悩む。
(こう言うと悩む・・・・これが人間と言う生き物なのだ)とミギーは心の中でつぶやく。
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依然として警察の公式発表は「覚せい剤中毒の少年」の犯行と言うことになっていたが、マスコミは独自の取材で真実に迫ろうとしていた。
そうした中、島田という名前が偽名であり、実体のない人物というとこが明らかにされていった。
そしていつしか「島田秀雄」とはっきり名前をあげて報道されるようになった。
さらに、ごく1部ではあるが「人間以外の生物である」とはっきり言い切るものも現れ始めた。
事件後3週間、「人間に化けた怪物がいたるところにもぐりこんでいる」とデマが飛び交うようになる。
そして人と接する時、少し毛色の違うことをするといじめなどの対象となった。
さらには被害妄想や人間不信から自殺者まで出始めた。
警察本部では事実を公表すべきであるという意見も出てきている。
だが、依然として混乱を恐れ慎重論が主流である。
そんな時、ある研究者が人間と寄生生物の見分け方を発見したという。
寄生生物を一言で言えば「考える脳」であると研究者が熱弁する。
そして、瞬時に変形しゴムのような伸縮性と鉄のような高質化ができる。
これは生物の歴史からは考えられない異質なもののようだ。
寄生生物は血液から養分をとって生きている。さらにある程度の量が集合すれば人間並みの知能を持つ。
だがある程度の量が集まらなければ、つまり小さくちぎれた破片はどうなるか。
血液が巡らなければ干からびて死んでしまう。だから破片は再びくっつこうとする。
破片が髪の毛ほど小さくなっても生きようとする。しかし、小さすぎてもとどおり仲間にくっつこうと考える知能がないという。
つまり人間とパラサイトを見分ける方法は髪を引っこ抜くことだ。
また髪の毛でなくても、毛ほどの細胞を本体から切り離せば見分けがつく。
この事実をもとに事件から1か月、政府は寄生生物について公式な発表を行うことなる。
これにより、人間不信の混乱は収まりだし、表面的には以前の平静さを取り戻し始めた。
だが巷では、しばらくぶり出合う者同士の、神の引っ張り合いという妙な挨拶が流行りだした。
ついに寄生生物の存在が公のものとなった。
これにより人間の反転攻勢となるのか。
だが髪をいきなり抜かれたらキレそう。
寄生獣(きせいじゅう)第26話に続く
2014-12-03 11:29
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