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寄生獣ネタバレ感想

寄生獣(きせいじゅう)のネタバレや内容、感想などを更新しています。寄生獣(きせいじゅう)の魅力をお伝えしていきます。

 

カテゴリー:各話感想

寄生獣 第16話 旅の終わり [各話感想]


金属音とは違うなにかのぶつかり合う音が聞こえる。


新一はその音が鳴る方へ近づく。




一方、宇田の方はかなり形勢が不利だ。


統一された寄生獣の体に対し、宇田の体は鈍すぎる。


おまけに呼吸がめちゃくちゃでパラサイトの足を引っ張っている。


だが、相手の寄生獣の動きもどこか単調だ。まるで体の1か所だけを狙っているような。


再び打ち合う両者。


そしてその間隙をぬって女の方の触手が宇田に近づき、宇田の心臓をとらえる。
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宇田は胸から血を流し、崖下へと転がり落ちる。


どうやら女の方は始めから心臓を狙っていたようだ。


女はもう一人が近づいてくる気配を察する。だがなぜか反応が弱すぎる。まるで眠っているかのようだ。

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そこに現れたのは新一だった。


「なぜだ。殺したはずなのに」と女は驚く。


母の姿をした寄生生物に新一は複雑な顔をする。


おまけに声まで似せているようだ。


「1秒でも早く・・・てめえを殺す」


お互いに戦闘態勢を取る。


しかし敵はすぐには攻撃してこない。心臓を貫いたはずの相手が目の前にいる現実に警戒している。


新一は宇田がいないことに気が付く。


寄生生物は新一の寄生生物が睡眠状態なことを確信する。


そして寄生生物の第一撃。新一はその攻撃を見極めかわす。


再びの攻撃。それをも新一はジャンプしてかわす。


新一が攻撃をかわしたことが信じられない様子の寄生生物。


(見える。奴の動きが見えるぞ。Aと戦った時はまるで見えなかったのに・・・。すごいスピードで変形しながら動いていたのか)


次々と来る敵の攻撃を新一は右手の武器で受け止める。


間合いを取る新一の足もとに宇田が見えた。


(よくも。この世でたった一人同じ思いを分かり合える人だったのに)


「くそお」


新一は打ち合いながら敵の体を切り裂く。


新一の人間離れしたスピードに信じられない様子の寄生生物。


(殺す。はやく。1秒でもはやく。殺す)


敵の攻撃を圧倒する新一。


足がもつれる寄生生物。


(こいつ、まるで人間じゃない)


そして新一はとどめを刺そうと武器をふりかぶる。


その瞬間、新一は動きを止める。


その一瞬の隙を見逃さず敵が反撃をしかける。


逆に不利な状態になった新一。
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その新一にとどめを刺そうとした瞬間、敵の首が斬りおとされる。


そして体だけ崖から海に落下する。


宇田が崖を登ってきた。どうやら無事のようだ。


「こ・・・こいつはもちろん君のかあさんなんかじゃない。でもやっぱりきみがやっちゃいけない気がする」


どうやら敵にとどめを刺したのは宇田のようだ。


首だけになった寄生生物がなぜお前も生きているのだと宇田に尋ねる。


宇田のパラサイトが、心臓を狙われていると察知したから触手が刺さった瞬間に心臓などの重要器官をずらしたのだと答える。


それを聞きながら息絶える寄生生物。


体が落下した海を見ている新一。


(終わった・・・)


(終わったんだ・・・)

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民宿をあとにしようとしている新一。


真樹子が新一を見送る。


二人で歩きながら真樹子が「用事・・・すんだの?」と尋ねる。


「ああ・・・すんだ」と新一。


もう2度とここには・・・と答える新一の言葉を遮り、「やだよ。また・・おいで?」と真樹子。


しばらく間をおいて「うん・・・」と新一。


その場を立ち去る新一の背にむかい真樹子は「さよなら・・・」とつぶやく。




新一は帰る途中、父親と海の見える崖の上に来た。


しかし父はなにも言わない。


新一も結局ミギーたち寄生生物のことを言うのをやめた。


それは父のためでもあったからだ。父がこのことを公表すれば間違いなく父に危害が及ぶのだ。


新一は話さなくても近いうちに寄生生物の存在に世界中の人が気付く、そんな予感がしていた。


父は突然口を開く。


「かあさんは最後まで、いや今もお前を愛している。そしておれもおまえとかあさんを・・・」


「うん・・・」


新一は一つだけ尋ねた。悪い夢の中でかあさんは苦しい思いとかしたのかと。


すべてが一瞬だったからなと答える新一。


その答えに納得した様子の新一。


それを聞いたとたん安心したように倒れ込む。そしてそのまま眠りにつく。




敵が油断していたとはいえ、新一はミギーのサポートなしで寄生生物と互角以上にわたりあっていた。


超人的な身体能力、動体視力を手に入れたようです。


それにしてもミギーは肝心な時に寝るなよ。



寄生獣(きせいじゅう)第17話へ続く

寄生獣 第15話 消えた30% [各話感想]



宇田守は崖の上に立っている。


結婚して1年、奥さんに逃げられたらしい。


生きていくのが嫌になったようだが、死ぬ勇気はない。


崖下をのぞきこんでいるとそこにヘビに似た生物が近づいてくる。

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そして宇田の胸のあたりに突き刺さる。


その反動で宇田はその生物ごと海に落ちてしまう。

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そして海に落ちたところで回想が終わり現在に。


宇田が新一に話している。


そして会話の続きを顔下半分の寄生生物が引き継ぐ。




場面は再び、宇田が海に落ちたところ。


寄生生物は焦っていた。


なぜなら、せっかく侵入した生物なのに生命活動自体が停止しようとしていたからだ。


脳を奪うどころではない。呼吸ができない状態なのだから。


このままでは共倒れになってしまう恐れがあった寄生生物は何とか同化に成功し、呼吸をするために海面まで体を伸ばした。


そして宇田は一命を取り留めた。



再び現代。


寄生生物に会話を変わるように要求する宇田。


どうやら寄生生物がしゃべっていると宇田の会話の能力は制限されるらしい。


新一達は、病院に移動して話し合うことにする。


新一はこれまでのいきさつを宇田に話した。


宇田は号泣。


その宇田の姿を見てミギーたち寄生生物は理解が出来ないようだ。


「ところで君のパラサイトは言葉遣いがきれいだね」と宇田。


宇田は寄生生物をパラサイトと呼んでいる。


ミギーは本ばかり読んでいたからだと答えると宇田の方はテレビで覚えたと答える。


どうやら宇田が映画が好きでよく映画を見ては泣いているらしい。


「泣くってのは人間特有のものだよな」と宇田のパラサイト。


お互いに自己紹介する二人。


宇田は隣町のホテルで働いているらしい。


宇田は泣きながら新一に協力を申し出る。新一の身の上にかなり同情しているようだ。


新一は自分と同じ人、味方がいたことに嬉しさを覚える。



夜になりミギーは新一に話しかける。


新一が驚異的な身体能力を見せていた件だ。


それに気づいていなかった様子の新一にミギーが説明を始める。


まず自らの体を分裂させるミギー。


訓練をして分けられるようになったとのこと。

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そしてさらに細かく分裂していく。分裂していくごとに知能が低下し、元通りになれなくなり干からびて死んでしまう。


だから分裂する前にあらかじめ意思統一をしておかなければならない。「もとどおり1つに戻る」と。


ところが細かく分裂した肉片でも唯一生きられる場所が新一の体内なのだとか。


そして今のミギーはもとの体の70%ほどでしかない。


新一の心臓を直してから、再び血管をとおって右手に戻るときに血流の勢いで全身に細かく散ってしまった部分がある。


彼らは細かくなりすぎてもう連絡が取れない。


そして以前は腕の付け根までミギーだったが現在はひじの少し上までがミギーとなっている。


この話に驚く新一。


新一はミギーに脳にも影響があるのか問う。


恐らく入り込んでないと思うとミギー。



新一は自分がどんなに悲しくても泣けなくなっていることにミギーの影響があるのではないかと心配しているようだ。


自分が人間でなくなっているのではという恐怖感を覚えている。

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翌日、橋の上で物思いにふけっている新一に早瀬真樹子が密かに近づく。



新一は振り向きもせずに気が付く。


そして尋ねる。自分が普通の人間に見えるかと。


見えるよと答える新一。


少し安心した顔をした新一。


だが新一が何も話してくれないことに真樹子は怒り出す。


船の中でも今も涙を流さずに泣いているみたいだと。




新一が民宿に戻ると、宇田から電話がかかってきた。


どうやらパラサイトを発見したらしい。


相手も宇田に気づいているようだ。


宇田はその危険性に気づいていないらしく、新一は慌てて宇田にその場所を離れるよう指示する。


宇田はその場を急いで離れる。


そして新一も宇田のもとへ向かう。



ミギーが宇田の反応が近いことを新一に教える。


そして再び新一に声をかける。


だがそれは敵の接近を知らせるものではなく、眠気の報告だった。


ミギーは強制的に眠りにはいることになる。


そのため新一に引き返すよう指示。


だが宇田を見殺しにできないと新一は拒否する。


それならとせめて武器の形で高質化したまま眠るといい武器化する。
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そしてそのまま眠りにはいる。



一方、宇田は逃げ続けている。


だが相手は人体の潜在能力をギリギリまで引き出せるらしく、太っている宇田ではいずれ追いつかれてしまう。


それならと新一と挟み撃ちにするべく脇道に入る。



そこへ新一の母の姿をした女が現れる。


相手は宇田の脳が生き残っていることを察する。


そしてその存在は邪魔者になるとして女は戦闘態勢に入る。


女は宇田に攻撃する。


宇田のパラサイトは攻撃を受け止める。
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だがどうやら戦況は不利のようだ。





相手の脳を支配している寄生生物は人間の運動能力を最大限引き出せるようです。


それに引き替え宇田はかなり運動能力低そう。


さらに戦闘中はパラサイトの場所からして呼吸しづらそう。


宇田一人では勝ち目がないかな。



寄生獣(きせいじゅう)第16話へ続く

寄生獣 第14話 仲間 [各話感想]



父親は母親が殺されるところを見たはずだ。それでも黙っているのは信じがたい光景をどう説明していいか分からないからだろう。


このことはいずれ自分から打ち明けなければならない。


でも今は父親の命を守ることだ。


足音が聞こえる。


しかしそれはだいぶ遠くを歩く人の足音だ。


人の気配がよく伝わる。壁が薄いせいか、それとも耳がよくなったのか。

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夜中にミギーが新一を起こす。話があると。


どうやら重要な話のようだ。


「シンイチ・・・きみが両親の事を思う心はとても強いものだ。それに比べわたしのことを軽く・・・いやむしろ厄介者だと思っていることも知っている」


「我々は味方であると同時に種の違う敵同士と言えるのかもしれない」


「あの日、破壊されたきみの体を修復する過程において私の体にもある変化が起きた」


「弱点だよ。他の寄生生物にない弱点がわたしにできてしまったんだ」


「1日のうちの約4時間ほどの間、私は完全にねむってしまう」


それを聞いた新一は今までだって寝てただろうと軽く流す。


「そうじゃない」


「今までは眠っていてもちょっとしたことで目が覚めたのだ、シンイチが呼吸を乱したり、仲間が300メートル先に現れたりしたときに」


今度の眠りはそういうアンテナが効かなくなる、つまり4時間の間に敵が現れればすべてが終わるとミギーは告げる。


寄生生物であるミギーに敵意を抱く新一に話すのは危険と判断し今まで話さなかったミギー。


しかし新一に話さないでおく方がより危険と判断したようだ。


「おれはもう・・・ミギーのこと敵だなんて思ってないよ・・・命の恩人だもんな」
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「その言い方は正確じゃないな。私のための命でもある」とミギー。




朝になり話しかける真樹子。


昨日までげっそりしていた新一の顔が元に戻っている。


(よく食ったからかな?)


新一は病院の前に座り、寄生生物の襲来に警戒する。


人目が多く襲撃の可能性の少ない昼間にミギーに眠ってもらい、その間は新一が目を光らせているようだ。


ただ病院の前にずっといる新一に対し変に思っている住民。


新一の泊まる民宿の女将もその一人だ。


だから娘の真樹子が新一に近づくのをいい気持がしないらしい。

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そんなことはおかまいなしに新一は敵の襲撃に備える。


そんな時、ミギーが眠いと言って深い眠りにつく。


昨日とは違う時間帯のようだ。


ミギーは最後にやつが来ても戦うなと言う忠告を残す。


病院で警戒中の新一のもとに真樹子登場。


雑談にはいる。


どうも先日、船で預かった包みは先輩の誕生日の贈り物らしい。


その先輩はすごくモテる人だとか言うどうでもいい話を続ける真樹子。


そして真樹子は新一に彼女がいるのかとさりげなく聞いてくる。


その時、ミギーが目覚める。


それをきっかけに民宿に帰ろうとする新一。


暑いという新一になら泳げばいいとTシャツをめくる真樹子。


すると新一にはただならぬ傷が。


そんなどうでもいいやりとりをしていると突然ミギーが「シンイチ仲間だ」と警告する。


「ついに・・・きたか」


真樹子に浜辺に出る道を聞く新一。


そしてそのまま猛ダッシュ。


恐ろしいほど早い。


「シンイチ念を押しておくぞ。いいんだな殺して」と問うミギー。


「いい。あんなやつがこの世をウロウロ歩き回ってるってことが・・・たまらないんだ」と新一。


そこへ遅れて真樹子到着。


この道は行き止まりになってるから回り込まないとだめらしい。


しかし新一はそのまま壁を飛び越える。
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超人的な跳躍力だ。


向こうの方で何かが隠れたのを感じた新一は走り出す。


何かを言おうとしているミギーを無視して一気に間合いを詰める。


(よくもかあさんを)


「動くな」


しかしそこには全くの別人が。


「ち違う」


ミギーは言う「こいつ・・・人間の脳が生き残ってる」と。


驚く新一。


すると男の顔下半分が伸びる。

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「へーこりゃめずらしいな!手かよ」と下半分がしゃべる。


何かを話そうとする男を遮り顔の下半分がしゃべる。


どうやら本当に脳は無傷のようだ。


顔の下半分から首筋の前側、胸のあたりまでが寄生されているようだ。


そして再び下半分が「おれたちゃ仲間っつーわけだ」と軽い言葉をかける。


驚愕の新一。





それにしても顔の下半分はかなり不便だろ。


右手は結構ありだけど。


顔下半分を寄生されたら迷惑この上ない。


寄生獣(きせいじゅう)第15話へ続く

寄生獣 第13話 出ない涙 [各話感想]


新一は船で伊豆の桜崎を目指す。


母親に寄生した生物は新一の住所を調べてまで父親を探していた。


姿を見られた父親を殺す気だ。


そのうちきっと病院もつきとめるに違いない。


新一は焦っていた。


女の子が新一の隣の席に座る。


どうも船に乗ってる別の客を気にしているようだ。


女の子はふと新一の横顔を見る。


すごく悲しそうな顔に見える。


「きみ桜崎のひと?」と新一が尋ねる。


「ええ」


「じゃ桜崎病院の場所わかるね?」


「あ、はいよく知ってます」


すると上から男性がのぞきこむ。


「きみ、たしかうちの生徒じゃ・・・」


「えっあの、違います」と顔を隠す女の子。


どうも疑われている様子の女の子は荷物を新一に預ける。


どうやら、学校をさぼって沼津まで買い物に行っていたようだ。そして、さっき話しかけてきたのは先生らしい。


「やっぱり早瀬か」


「どういうことだきょうは学校は休みじゃないぞ」


荷物を調べられる早瀬と呼ばれた女の子。


ついでに新一も疑われる。


関係ないと言う新一にうちの生徒にちょっかい出すなと忠告する教師。
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それに対し反論しようとした早瀬に平手打ちする教師。なかなかの理不尽。


中学生がいったい何やってんだと怒る教師に新一は「何をギャーギャー騒いでんだか」と冷めた言葉を発する。


それにきれた教師は新一のバックを調べようとする。


なにをすると立ち上がる新一。


その新一に圧倒される教師。

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桜崎港に船が着く。


教師の二人が降りてくる。


どうしてさっきあんなのにひるんだんですかと、もう一人の若い教師が尋ねる。


「あいつの顔を見なかったんですか?わたしを・・・本気で殺そうと・・・」


一方、新一は早瀬と言う名の女子中学生に案内され桜崎病院へ向かう。




新一の父親の病室に警察が訪ねてくる。


奥さんが殺害されておらず、生きていると警察に告げられる。


「そんなばかな」


二人で泊まった旅館の主人が奥さんが生きていたと証言しているそうだ。


なにより奥さんの右手のやけどをきっちり見ているということで、間違いないとのことだ。


「違う・・・そんなはずは・・そいつは偽物です」


医者は精神的ショックによる悪夢だと説明する。


「ぜったいに夢では」と否定する父親。


警察は父親が最近生命保険にはいったことから、奥さんが崖から突き落としたのではないかと疑っている。



病院に到着する新一。


今日泊まるところは決まっているのかと聞いてくる早瀬。


病室に泊まれればと思っているけどと答える新一に寂しそうな顔をする早瀬。


そしてその場を離れる。

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病院に入ると「もう出てってくれ」という父親の声が聞こえる。


急いで病室に駆け込む新一。


「とうさん」


「新一!」


「心配かけてしまったな・・・・」


声にならない新一。


「か・・・かあさんが・・・・」

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(こんなにつらいのに・・・言葉が出ないほど悲しいのに・・・どいうわけか涙は少しもあふれてこなかった)


父親は母親が何か事故に巻き込まれたらしいと説明る。


「とうさん・・・見たんでしょ?」


すると父親は悪い夢を見たらしいと説明。


(夢!うそだ)


夢として片づける父親に納得のいかない新一。


「かあさんが殺されたんだよ。化け物にさあ」と新一は立ち上がり怒鳴る。


それに対し父親はあくまでも夢だったんだと謝る。


新一は本当に父親が夢だと思っていると感じ、化け物のことについて話そうとする。


それを止める父親。泣いている。


父親は本当のことを知っているのだと察し話すのをやめた。


(化物の正体をとうさんに教えてやりたい。かあさんの仇がどんなやつなのか。ミギーさえ人間の味方だったら)


病室に泊まろうとする新一に父親はホテルを紹介する。


ミギーは現在眠っている。今なら正体をばらせるかもと思うがその考えを否定する。


なぜなら、やってくる敵を見つけるのにも戦うためにもミギーがいないとだめだからである。


新一は情けない気持ちになる。



そして案内されたホテルは病院から300メートルも離れた場所にあることが判明。


ミギーの探知できる距離ギリギリだ。


あらためて半径100メートルの距離にある旅館を探し始める新一。


すると病院のすぐ裏に民宿を発見。


家出少年と疑われて断られそうになるとそこには見知った顔が。


船で一緒になった早瀬という女子中学生だ。


その子は真樹子と呼ばれていた。





どうやらこの子のおかけで旅館に泊まれそうですね。

それにしても学校さぼって船で買い物に行くとは。


しかも一人で。


どういう中学生なんだ。


寄生獣(きせいじゅう)第14話へ続く

第12話 胸の穴 [各話感想]


両親の夢を見て目が覚める新一。


父親からの電話の後キッチンでそのまま眠ったらしい。


父親からの電話はあれからかかってこない。


場所すらも分からい状況に新一はひどく落ち込んでいる。


やはり化け物と言う言葉ひっかかっている。


その時「仲間だ。私の仲間が現れた」とミギーが警告する。


「たった今1匹がこの近くに現れたんだ」


「どんどん近づいてくる。距離は約200メートル」


そのミギーの言葉に無関心の新一。


戦いの準備をするよう促すミギーに対し新一は無反応。


「おまえのせいだからな・・・おれはもともと旅行には反対だったんだ。それをおまえが大丈夫って言うから・・・」


「君の両親の話しか・・・わたしは大丈夫とは言ってない。確率からすれば日常よりむしろ安全と言ったんだ。そのことは君も納得したはず・・・」


「だまれ」と怒鳴る新一。

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最初に寄生された時打ち明けていればよかったんだと新一。


新一は両親の事が心配であきらかに狼狽している。


戦いに備えるように忠告するミギーに対し、ようやく包丁を一本手にする。


心構えだけでいいと言うミギー。


「おれは今憎くて憎くてたまんねえんだよ。クソ化け物どもがなあ」と新一が反論。


家に入ってくる寄生生物。


玄関を鍵を使って入って来たことに不思議に思う新一。


そして廊下を曲がって現れたのは新一の母だった。
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「かあさん・・・あれ?」呆然とする新一。


靴のまま家に入っている母親。


「あの男は・・・戻っていないのか?」


「かあさん」


「シンイチ違う、違うぞ」とミギーが必死にうったえる。


母親はミギーを見て「どうしたわけだ・・・なぜ手に寄生している」と疑問に思う。


「やつは君の母親の頭を奪ったんだ」とミギー。


「え?手?あ・・・ああこれ・・・。もっと早くにうちあけようと思ってたんだけどつい・・・ね」と明らかに混乱する新一。


ミギーの目の前に包丁があり、ミギーが戦闘に入れない。


「右手か・・不運な奴だ。頭を奪えずに人間の支配下にあるとは」


それを聞いた新一はなおも、現実を受け入れられないでいる。


そして目を覚ますよう忠告し続けるミギーに対し右手を包丁で斬りおとすと脅す。


母親の右手のやけどの跡を見て涙を流す新一。


しかし次の瞬間、寄生生物の触手が新一の胸を貫く。
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そしてそのまま倒れ込む。


「心臓を貫いた。人間部分は即死だ。そしておまえもあと数分。頭を奪えなかった者の寿命としてあきらめるんだな」


その場を立ち去る母親に寄生した寄生生物。


(このままではまず新一の脳がダメになる。となれば私自身が心臓と一体化する以外にない)


(穴をふさぐと同時に心臓と肺を動かし、さらに私自身にも血液を循環させる。さっきのやつは頭への移動に成功したようだが。私の場合はそれ以上の冒険だな)


ドクンッ


呼吸が戻る新一。


(よし、なんとかなりそうだ。しかし自然の治癒などはとても期待できん。全身から少しずつ細胞組織をあつめ傷を修復補強する。私自身はそれに合わせて少しずつ・・・血管をつたって右手に戻る)

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右手に戻ったミギーは体を伸ばしてキッチンをあさる。


そして砂糖と水を混ぜた物を新一の口に入れていく。




新一が廊下に倒れたまま3日がたった。


そこへけたたましく電話が鳴る。


それに気が付いた新一はよろけながらも、起き上がる。


洗面所で水を飲み終わり、鏡に映る自分を見る。


そしておもむろにTシャツを脱ぐ。

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鏡に映る自分の胸のあたりに見たこともない傷跡がある。


(穴がふさがっている・・・縫い合わせたというよりは溶接したような跡。ミギー・・・ミギーが治療を)


そしてその傷跡を見て新一は思い知らされる。


夢じゃなかったのかと。


なおもなり続く電話にでる新一。


それは父の入院している病院からだった。


病院の場所は静岡県の伊豆。


母親に寄生した生物が父を狙っていることを思い出し、急いで家を出る新一。


玄関を開けるとそこには村野の姿があった。


何日も学校を欠席している新一を心配してきたようだ。



しかし新一はしばらく学校を休むことを告げるとその場から立ち去ろうとする。


「新一くん」大きな声で新一を呼び止める。


振り返る新一。


「ま・・また・・・帰ってくるよね・・・?」


なにも言わずに再び歩き出す新一。


ヤツを・・・・・と新一は今まで見たことのないような形相で決意を胸に秘めるのであった。




あまりにもかわいそうな展開になってしまいました。


旅行中にたまたま事故にあった寄生生物に襲われるって運が悪すぎなのでは。


それにしても胸の傷は某海賊王を目指している人のようでした。


まあこっちが先なんだけど。



寄生獣(きせいじゅう)第13話に続く

第11話 別れ [各話感想]



夜、ドライブをする男女。


どやら女性は数時間前に知り合った男性に誘われるまま車に乗り込んだようだ。


実はこの女の頭部は寄生生物なのである・・・。



男の目的とは裏腹に女の目的は男を食料にすることだった。


寄生生物共通の目的であったが、育つ環境や宿主の性質が影響してそれぞれが異なる特徴をもつようになってくる。


しかしこの女の頭部は「ミギー」のように好奇心が旺盛なわけでもなく、「田宮良子」のように高い知能をもつわけでもない。言わば「無個性派」だった。


数分後1つのアクシデントが起きるまでは。


シートベルトに興味を持つ女。


使い方が分からずおかしな恰好をする。


それに気を取られた車を運転する男。


そのまま峠を車ごと転げ落ちる。


女はフロントガラスを突き破り内臓がめちゃめちゃになる大怪我を負う。


男はシートベルトをしていたため軽症ですんでいる。


寄生生物は自分の体が長く持たないことを悟り、男へと移動を試みることにした。


(首の切断、新たな結合、そして蘇生。全てを瞬時に行う)
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男に襲い掛かる寄生生物。


そして首に結合する。


(どうした動け・・・動け)


ピクッ


手がゆっくり動いた。


そして足も動いた。


(やった・・・ついにやったぜ。動く、動く。私は生きている)


道路へと戻る寄生生物。


そこへ通りがかったトラックに乗せてもらえることに。


しかし、なぜか突然座席でおもらしをしてしまう。


それによりトラックから降ろされてしまう。


(くそう・・・生殖機能のあたりの構造が女とだいぶ違うので上手く操れん)


そして突然倒れ込む男。


(どうした・・・動かん。拒絶反応か)


(もはや異性の体では合わないのだ・・・女でないと。街を離れたのは失敗だった。早く女を見つけてもう一度移動を・・・)


そのまま男は道に倒れ込む。

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ある海岸のホテル。


母親が新一に電話をかけている。


そして父親と共に海岸を散歩することに。


二人で新一の話をしている。


その光景を崖の下から見ている男がいる。


その男は動くのもままならないようだ。


しかし、なんとか頭部の部分を伸ばそうとしている。


きれいな海の景色を楽しむ新一の両親。


「信子」新一の父が驚愕の顔をする。
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「え」と母親が一言。




新一は下校中、ミギーと夕食の話をしている。


ミギーは母親が旅行に出かけてからの栄養のバランスを欠いた食事に不満のようだ。


それを聞いた新一はミギーの仲間の編食ぶりのほうが問題だろときれる。


その指摘にミギーは妙に納得する。


そんな話をしていると加奈が話しかけてきた。


一緒に帰る加奈。


この前のことを謝ってきた。


そして仲直りと言って手を差し出してきたので、新一はそのまま握手をした。


しかし加奈は新一との握手になにかの異変を感じ取る。


最寄りの駅に着いた新一は慌ててその場を立ち去る。


ミギーはさっきの女に気を付けた方がいいと忠告してくる。


寄生生物だけが感じる波長をあの女もわずかだが感じ取れるらしい。


村野もかなり鋭い感覚をもっているが、さっきの女はけた違いらしい。


ミギーが50メートル以内の距離で信号を送れば反応するかもしれない。

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夕食も終わりくつろいでいると、突然電話が鳴る。


父親からのようだ。


父親は電話ボックスからかけている。


「あ・・・あしたは・・・帰れん。かあさんが・・・」


「え。と・・・とうさん・・・どうしたの?いったい」父の異変に気が付く新一。


「おれは・・・警察に行かねばならん・・あの化物を」


その言葉を聞いた瞬間、新一は激しく動揺する。


「とうさん・・・とうさん。か・・・・・かあさんは・・?」


「信子は・・・」


「新一!いいかしっかりするんだ。いま・・・・」


そしてそこで突然電話がきれる。


「とうさん」


小銭が切れたらしい父親は倒れ込む。


そこへ通りかかった車に助けられたようだ。




ドクン  ドクン   ドクン


父親の化け物という言葉が耳を離れない新一。


そして母親のことが気がかりでならない新一。




肝心なところで小銭が切れるという父親のミス。


そしてそのまま意識を失う。


これでは新一のメンタルが持たない。やな予感しかしない。

 
第12話に続く

第10話 こだわり [各話感想]

両親が旅行中の新一。


慌ただしく家を出ていく。


どうやら寝坊して、遅刻しそうらしい。


登校中の新一。


ミギーに話しかける。


母親が自分のことをずいぶん変わったと言う。村野もそうだ。具体的にどう変わったんだろうかと問う。



よくわからん。自分にとってはたいした問題ではないと答えるミギー。


田宮良子が言っていた、混じっているというのはどういう意味だと再びミギーに問う。


「わたしの体は神経だの体液だのできみの全身・・・つまりきみの脳にもつながっている。だからそのせいかもしれないな」


「え?なにが?」


「つまりその影響できみの脳にもなにか変化がおきたのかもしれない。田宮良子もそれに気づき、きみに人間以外の匂いを感じたのだろう・・・」


「人間以外って・・・おれ普通の人間だろ?右手以外」と新一。


「それはどうかな。特に精神構造に何らかの変化があったとしても不思議ではない・・・まあたいした問題ではないだろ。眠いから眠るよ」とミギーは眠りにはいる。


あっけにとられた顔をする新一。


「なっなんだと!こら!」


しかし完全に眠ったミギーは反応なし。


動揺する新一。


(俺の心は普通の人間と同じなんだ。人間を殺して食いたいなんて思わないしな」

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しばらく歩くと道にカバンが落ちている。どっかで見たことのあるカバンだ。


すると道の奥の方でなにやら音がする。


その奥の方へ進むと、そこでケンカが起きていた。


ケンカと言うより、一方的に一人がやられていた。


そのやられている方は新一と同じクラスの長井だ。


「やめろよ」と新一が声をかける。


「そいつ、同じクラスなんだ。どうなわけか知らないけど少し・・・やりすぎじゃないのかな」


あざ笑う不良たち。


一人が新一に近づき、おもむろに一発殴る。


ふらつく新一。


(ただのケンカ・・・だよな。どっちにしたって俺の力じゃどうにもならない・・・)


その場を立ち去ろうとする新一。


その時、新一の足が止まる。


ミギーがかつて人間の心で理解できないのは「献身」だと言っていたのを思い出したからだ。


自分は寄生生物とは違う人間なんだ。


再び振り返り「や・・やめろって言ってんだろ。やるならもっと正々堂々とやれってんだ」と叫ぶ。


不良がまた一人近づき思いっきり新一を殴り飛ばす。


そして立て続けに殴る。


不良グループの仲間らしい女子が止める。


それでも殴るのをやめない男。


それにきれる女子。


ひるむ男。


その女子が倒れている新一に近づく。


新一の目を覗き込んだその女子は異常な何かを感じ取る。
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思わずのけずる。


「おい行くぞ加奈」


加奈と呼ばれたその女子は動揺しながらもその場を立ち去る。



ボロボロなまま新一は学校に行く。


同級生の話によると新一たち西高と今朝の不良たちの北高とはごたごたしているらしい。


長井はそのメンバーの一人なのだとか。

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学校が終わり村野と下校する新一。


「へえ彼女がいるんだ」と話しかけられる。


そこには今朝の加奈がいた。


「ねえ・・あんたなんであそこで逃げなかったの?」と聞いてくる加奈。


変でしょこの人と村野に同意を求める。


やんわりと否定する村野。


「行こう」とその場を去ろうとする新一。


「かっこつけんじゃないわよ」となぜかぶちぎれる加奈。


加奈が新一に興味を持っていることがおもしろくないようすの不良(光夫)。





数日後、再び一緒に下校している新一と村野。


それを遠くから覗き見している加奈。


すると突然二人が何者かに襲われる。


案の定、光夫のしわざだった(かなりの短絡的性格のようだ)


「その子を離せよ」と新一。


「それはだめだな・・・でも、おまえは帰っていいぜ」


村野を助けようとする新一に暴行する光夫。


ミギーに手を出すなと言いながら、光夫に殴り掛かる新一。


しかし、殴り倒される。


そこでミギーの冷静な分析がはいる。


新一の力を10とすると、光夫は18。あとの二人が13と14。


まあ、はっきり言って勝ち目のない状況だ。


「人間には・・・引くに引けねえ時ってのがあるのさ・・・そこがお前らと違うところだ」


新一は再び殴り掛かるが光夫に難なくかわされる。


光夫にさらにボコボコニされる。


「その子を離せ。さもないと・・・」とその時、右手が変化する。


「まっまってバカ」と止める新一。


そこへ加奈が登場。


光夫をぼろくそにののしる。


さらにそこへ西高の不良たちが登場。


カオスへと突入。


そこには長井もいる。


「この間のお礼だぜ」と長井。


北高と西高の乱闘が始まる。




新一の見せ場がなくなったので、村野と二人で帰ることに。


新一を家まで送ると言ってきかない村野。


泣いている村野。


家につくと、新一は村野に上がっていくよう勧める。


「なあ俺って変かな・・・」


「普通と全然違うよ」


「どこが」と新一は問う。


「カッコいいよ」と村野。


新一の肩にもたれかかる村野。


親が旅行で出かけている家。


「・・・・5時半か・・・」


「なんなら泊まってけば?」


「ううん。帰る」笑顔で即答する村野。

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「なんだ・・・人間の交尾が見られると思ったのに」と残念がるミギー。


「寝てろ」と新一。





まさかの村野の拒否。


親が旅行中の絶好のシチュエーションだったのに。


ウソだろ。

第9話 母親 [各話感想]



田宮良子のマンションを訪れる一人の女性。


どうやら田宮良子の母親らしい。


田宮良子がいきなり学校を辞めたので心配してやってきたみたいだ。


普通に話す田宮良子。


だが母親は異変に気が付く。


「おまち!!こっちをお向き!」


「あんた、あんたいったい誰?」


「良子・・・良子はどこ?」


警察に電話をしようとした瞬間、田宮良子によって首をおとされる。


顔も声も田宮良子と変わらないのになぜばれたのか疑問に思う田宮良子の寄生生物。

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このところ世界中で「ひき肉殺人」の件数が急速に減りつつあった。


人々には安堵感が広がっていたが、それとは逆に失踪・行方不明者の数が増え続けていた。


つまりは寄生生物たちは食い散らかして死体を残すより巧妙に隠し失踪したように見せかける方が安全であることを学習したのである。


あるときは「仲間」と協力し合い・・特に1人で行動中の人間を襲う。




朝、起きる新一、と同時に叫び声をあげる。
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ミギーが自分から離れ、独立して行動していたからである。


母親が心配して駆けつける。


その場を取り繕う新一。


「ま・・・せいぜい3分だな。分離していられるのは」


移動の実験を行っていたようだ。


「ほーついにおれの頭を乗っ取る算段がととのったてわけか」と新一。


「それはむりだと言ったろう。脳を食わずに成熟してしまては全身の操り方がわからん」


「でも一か八かやってみるか」と新一を脅す。


考え込む新一。


「ってことは脳を食った奴なら頭から頭へ移動できるってわけか?」


「理屈ではな・・・でも拒絶反応もあるし。第一頭のすげかえなんて危険が大きすぎる。わざわざやるやつもいないだろう」




朝食をとる新一。


両親が旅行に行く相談をしている。


ミンチ殺人のことが心配で反対する新一。


何かを話そうとした新一にミギーは念を押す。


両親にミギーの秘密を打ち明けるなと。


両親にミギーのことを打ち明ければ、ミギーは何をするか分からない。


ミギーが新一の命を守ろうとするのはただただ自分の命綱だからだ。


でも両親は違う、不安材料とみればためらわず除こうとするだろう。


ミギーの心に愛情というものは存在しない。本質的には「A」や「田宮良子」と同じなのだ。


何か隠し事をしているんじゃないかと心配する母親。


母親に対して特に反抗期がなかったのはその手の傷のせいかもなと父親がつぶやく。


母親は右手のやけどの跡を見つめる。

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夜になり、ミギーは新一に両親の旅行はそんなに心配がないだろうと語る。


なぜならミギーの仲間は都市部に多く、また単独行動の人間を狙うので、二人で旅行中の人間なら大丈夫だろうということだ。


そんな会話をしていると突然母親がドアを開ける。


驚く新一。


ドアを開けるとき必ずノックをするようにと母親に怒る新一。



そして夕飯後、新一は両親の旅行は賛成すると朝とは態度を変える。


それに対し不満の母親。


朝はあんなに反対したのに、手のひら返しの態度にかなり切れている。


新一のことがわからないと嘆く母親。


「まるで・・・まるで自分の子じゃ・・・」


そこまで言いかけて父親が止める。


泣く母親。


新一は何かを言おうとしたが、それを飲み込んで、さびしいと言いなおす。


さびしいかったけど考え直したと言い訳をする新一。


「ほんと・・それだけだよ・・・。もういいだろ」と席を立つ新一。




旅行当日の朝、玄関で両親を見送る新一。


母親はやけどの跡を見ている。


それを見た新一は昔のことを思い出す。




新一が子供のころ母親がキッチンで天ぷらを揚げている。


新一は理科の実験に使うアルミを取ろうと椅子を使って背伸びをする。


次の瞬間、バランスを崩して倒れ込む新一。


新一が倒れたことによって、新一の頭上から天ぷら油の入った鍋が落ちてくる。
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それを間一髪のところで母親が素手で受け止める。


母親は自分のやけどに気づかず新一の身を案じる。


新一は火傷ひとつなく無事だった。




再び、現在にもどり両親が旅行に旅立つシーン。


二人は玄関から新一に見送られながら旅立っていった。


だが新一の後姿はなにか不安げであった。





母親のやけどのエピソードは泣ける話でした。


ただなんかこの母親の新一に対する感情は異常に強いものがあるような、


新一は今は高校生なのに。

第8話 種(しゅ) [各話感想]



「なんだ、このパイプは・・・つ・・・机の足」とAが戸惑う。


次の瞬間、机の足のパイプの部分から血が噴き出す。


「やったぞ、あの出血。致死量だ」とミギー。


「まさか非力で臆病な人間部分が攻撃してくるとは・・・」

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Aは混乱して原型を留めなくなってきた。


(心臓近くの動脈をやられた・・・ともかく止血だ)


Aは机の足を一気に後ろまで差し込む。


背中まで差し込んだことにより血の蛇口がなくなり出血量が一気に減った。


どこかへ歩き出すA。


後を追ってとどめを刺すよう促すミギー。


「いやだ、おれ人殺しじゃないか」と新一が抵抗する。


「人じゃないだろ」とミギー。


(人間に殺される?このおれが・・・。おかしい・・・理屈に合わん)


(だめだこの肉体はもう使えん。移動だ。うまくいくかどうかわからんが・・・「田宮良子」奴の体に同居するのだ。どこにいる・・・?)


フラフラになりながら田宮良子に近づくA。


そして田宮良子のいる部屋の扉を明けた瞬間、爆発する。


騒然とする生徒たち・・・。



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新聞には事件のことが書かれている。


犯人は謎のガス爆発で死んだと書かれている、


生徒に死者はなかったようだが教師が二人死んだらしい。




それから1か月して学校は落ち着きを取り戻した。



新一は普通に学校に通い、田宮良子も平気な顔で通勤している。


しかし新一は田宮良子を警戒している。



「田宮良子を殺そう」と新一がミギー話かける。



「俺も少し弱気だったぜ。やっぱりあいつを野放しにはできない」


しばらく沈黙したミギーは「よそう・・・勝てないよたぶん」と答える。


「あいつはAのように単純じゃない。ごまかしはきかないと思う。私の戦い方を知っているだろう?大体が目くらましや不意打ちだ」


「それに赤ん坊も殺すのかい?」


「あいつの体内の子供は正真正銘の人間だぜ。私はかまわんがきみがいやなんじゃないか?」



しかしそんなやりとりの一方、田宮良子は職員会議に出席していた。


どうやら田宮良子が未婚で子供を妊娠していることが問題になったようだ。


しかも父親の素性すら明らかでないことが大問題だという。


「予想外だな・・・まさかこんな形で終わりになるとは。田宮良子はもうやめだ」と席を立つ田宮良子。


廊下で田宮良子と目が合う新一。



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だれもいない場所で新一と田宮良子が対峙する。


「田宮良子はいなくなった。これで周囲の人間・・・つまりお前も含め特に生かしておく必要はなくなった」


「どうして人を殺すんだ。おれの右手はおれの血で生きている。つまり普通の人間の食い物でだ」と新一。


それに対し田宮良子は人間を食料としなくても生きていけることが可能だろうと答える。


ハエは教わらずに飛び方を知っている、クモも教わることなく巣の張り方をしっている。それと同じように地球上の生物は全てが何かしらの「命令」を受けているのだと思うと田宮良子。


「人間には命令がきてないのか?」と田宮良子は問う。


私には一つの命令がきたぞ・・・この種を食い殺せだ。


「命令・・・・」


「一つだけ教えてくれ、おなかの子をどうする気だ?」と新一。


「生んでみる。何かの実験に使えるだろう。用がなければ食う」と田宮良子が答える。


身構える新一。


「お前少しうるさいな。死ね」と田宮良子も戦闘態勢に。


田宮良子の戦闘態勢を見てミギーは警戒する。

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(やはり2パターン以上だ。まずい・・・)


田宮良子は新一を見て何かに気づく。


「おまえ・・・わずかだが混じってるな」


「おもしろい・・・。やはり殺すのはよそう」


その場を立ち去る田宮良子。


「混じってる・・・・」


新一はミギーを見つめる。




田宮良子の戦闘態勢はこれまでの寄生生物とはあきらかに違ってました。


これまでは主にリンゴの皮のように横に裂けていたんだけど、田宮良子は横プラス縦という感じ。


これが2パターンなのか。やはりこの生物は個体差があるみたいだね。

第7話 襲撃 [各話感想]



Aの出した結論は田宮良子と違っていた。

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あの小僧は危険すぎる。



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授業中、新一に話しかけるミギー。


「かなりとんでもないことになったぞ。攻めてきた!まるで殺意のかたまりだ」


そのことに田宮良子も気付いたようだ「ばかめ!」と吐き捨てる。



教師を殴り飛ばすA。完全に不審者だ。


自習にすると授業を中断する田宮良子。


騒然とする教師たち。


制止しようと男性教諭たちが取り囲むが次々と倒されていく。


だが主に素手での攻撃のため死者はいないようだ。


A自身、素手での攻撃は自らの力に耐えきれず、腕が折れてしまった。


生徒を非難するよう指示を出す校長。


突然の避難勧告に不審がる生徒たち。


逃げようとする新一に対しミギーは迎え撃つことを提案する。


白昼、人目も気にせずに攻撃してくるやつはしつこく追ってくる。ならば学校内の方が都合がいいと。


新一のクラスも集団で避難する。


人ごみの中で戦えるのかと心配する新一。


ミギーは相手は一目瞭然だがこちらは生徒に混ざっているので発見されにくい。なので手前の人間が殺されているうちに、自分が相手の心臓を貫くという作戦を披露する。


ミギーはさらりと「肉の壁だ」と言ってのける。


それを聞いた新一は愕然として、生徒の中を逆走し始める。


「おまえらの本性・・・忘れてたぜ」


ミギーに言わせれば「自分が生きるために他の命を犠牲にする。動物はそうやって生きている」ということだそうだ。


だが納得いかない新一は集団の中に戻らない。


そんな時、村野が新一を見つける。


一緒に避難するよう誘う村野。


断る新一、なおもついてくる村野に対し「近寄るな!!俺から離れろ」と怒鳴る新一。


ひるむ村野。


風邪をひいてるからと言い訳をしつつ立ち去る新一。



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机を使ってバリケードを作る新一。


ミギーは机を壊して武器を作る。そしてそれを新一に渡す。
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「まともにぶつかったらわたしとAは互角だ。なら答えはひとつ。きみが戦いに参加するしかない」


「シンイチが動揺して私の足を引っ張れば勝負は負けだ。逆に君が効果的に動けば勝つ」


そして二人は役割を決める。


待ち構える二人。Aとの距離は3メートル。


しかしAの姿は見えない。


その時、窓ガラスが割れ、そこからAが飛び込んでくる。


どうやら下の階から直接来たようだ。


「バリケードのつもりか・・・。自分で逃げ道をふさぐとはな」


「あきらめろ、全身不統一のいお前に勝ち目はない。おまえは右手以外役立たずだ」と新一に対しての警戒心は皆無だ。


そして攻撃開始。


Aの攻撃をミギーがすべて受け止める。


早すぎて新一には全く見えてないようだ。


だが二人には事前に決めた役割分担があった。


ミギーは防御に集中する。


そして攻撃は新一が受け持つというものだ。


Aは人間を侮っており新一は計算に入れていない。そこがつけ目なのだ。


ゆっくり近づく新一。


(そうだシンイチ。我々にできてAにできないこと。それは分業だ)


近づきながら左手で武器を手に持つ新一。


そして一瞬の隙を突き、Aの腹部に突き刺した。




それにしても白昼堂々学校に不審者とは・・・。


現在は警備員に止められそうだが。


寄生獣は個体によって、頭の良さが違うみたいだね。

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